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気まぐれにNL・BLetc.健全から危ないモノまで。 今のとこメインはDMCとTOA。
2025年05月16日 (Fri)
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2009年11月20日 (Fri)
プトレマイオスに着いたとき兄さんは凄く挙動不振だった。というか船から出て来たがらなかった。気まずいのは何となくわかる。船の中で散々青年と女性の視線を受けていたからだ。俺はといえば船の中で青年にいい仕事だと褒められた。とりあえず、俺は女性と共に他の乗組員の前に出る。糠喜びさせてしまったことに罪悪感を覚えつつ、未だに出てこようとしない兄さんを無理矢理引っ張った。

「…最初からそのつもりだったな?」
「ごめんって、埋め合わせはするよ」
「楽しみにしてたのに」

そんなに楽しみにされてるとは思わなかったよ『デート』。うずくまったまま動こうとしない兄さんの肩を、女性が叩く。わざわざ戻って来てくれたらしい。

「女々しいわね、ほら弟さん困らせちゃだめよ」
「ミス・スメラギ…」
「私も人の事は言えないけれど…せめて安心させてあげて」

それには同感だった。さっき俺の顔を見ただけであの喜びようだ。兄さんが生きてると知ったら泣き出すんじゃないだろうか。女性の言葉を受けてか、兄さんは漸く立ち上がったが、何故か俺の後ろに隠れる。

「にぃさぁーん」
「う…」
「確かに気まずいのはわかるけどさ」

もうすぐ三十路なんだから、人見知りの子供のような行動はやめろよな…。仕方なく背中に兄さんを引っ付けたまま再び彼等の前に出る。

「……それはなんだ」

紫色の制服を着た青年がこめかみに指を立てながらこちらを睨み付けてくる。早速嫌われたらしい。

「お土産?」
「人がか」
「えー?喜んでもらえると思ったんだがな?今地上に帰したら逃げて行方不明になっちまうぜ、この人」

それとなく兄さんの手をとってそのまま投げた。普段なら重くて無理だけどな、宇宙空間なら同じくらいの体重の人間でも簡単に投げられるみたいだ。

「いっ、ちょ…ライル!」
「往生際悪いぜ、兄さん」

投げた拍子にヘルメットが外れたらしい。ぼさぼさになってしまった髪の間からこちらを睨み付けてくるが、全く怖くない。

「ロックオン…ストラトス…?」
「生きてたのか!」
「た…ただいま?」

紫色の青年とピンクの髪をした少女が凄い勢いで兄さんに抱き着いて、そのあと俺をここに連れて着た青年がしがみつく。怖ず怖ずと兄さんも三人を抱き返し、恥ずかしそうに笑った。


その後、心配かけやがってこのやろう!ってフルボッコですね。わかります。
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