気まぐれにNL・BLetc.健全から危ないモノまで。
今のとこメインはDMCとTOA。
ガンガンと頭に響く機械音で『ルーク』は目を覚ました。自分はここを知っている。
「…コーラル城?」
「目を覚ましたか『アッシュ』」
「ヴァン?」
見渡すと最近見たものよりいくらか綺麗な音機関の上に『ルーク』は横たわっていた。それに目の前の師であり上司であり敵であったヴァンデスデルカは記憶のものよりも若い。
「まだルークは眠っている。見に行くか?」
「なんでルークは寝てるんだ」
ヴァンの言葉に『ルーク』はいやアッシュは混乱する。ここはそもそも何時なのだろう?
「…『ルーク』何故『アッシュ』と言う名に疑問を抱かぬ?」
「………解らない」
本当は解っているが。それは彼や周りから7年間呼ばれ続けた名だからだ。
「まぁいい」
ヴァンはアッシュの背をぽんと叩いて付いてくるように促した。そういえば前にもこんな事があったなとアッシュは大分思考回路の戻ってきた頭で考えた。若いヴァン、崩れた場所の少ないコーラル城。これから弾き出される答えは実に簡単だ。
「(逆行してきたのか…)」
考え事をしながらヴァンの後ろを付いていくと、一つの部屋の前で止まった。ドアを開けるとアッシュは無性に逃げたくなるような衝動に駆られた。
「…師匠、この部屋の飾りは?」
「趣味だ」
知りたくなかったこんな趣味。アッシュはそう思った。が、よくよく考えればリグレットやアリエッタにあんな軍服を支給するような人間である。多少趣味が乙女で変態臭いのは否めないだろう。部屋は一面ピンクと赤そして白で統一され、子供1人分膨らんでいるキングサイズの天涯付きベッドには大きな大人がやっと抱えられるくらいのテディベア。ご丁寧にリボンまで着いている。
「…レプリカ…可哀相に」
「アッシュ何か言ったか?」
「別に」
アッシュとヴァンが漫才のようなやり取りをしていると、人の気配に気付いたのか、ベッドの膨らみがもぞもぞと動いた。
「……ぅー?」
目覚めたルークは起き上がって倒れたくなった。こんな部屋で寝てたら神経が侵される気がすると。
「目が覚めたようだなルーク」
ヴァンがベッドと近付いていく。アッシュも扉を閉めヴァンの後ろに続く。
「ルーク、アッシュだ」
「あー?」
「レプリカ…」
「あっしゅーっvv」
ルークはぎゅっとアッシュに抱き着いた。ルークが着ているのは生成りのロングTシャツだ。
「私は」
「…近寄んな。キモ髭」
アッシュに抱き着いていたルークが真顔でボソリと言った。ヴァンの頭の中で何かが壊れた音がした。つまりはブロークンハートな音だ。ヴァンはそのまま後ずさるとドアを凄い勢いで開けて泣きながら駆け出して行ってしまった。
「ルーク…だな?」
「アッシュだよね?」
「まーこれで役者は揃った訳だね」
扉の所から声がした。二人が振り向くとそこには飴色の光の屈折で紅にも緋にも見える髪と深海の色をした眼をもつ痩躯な男が寄り掛かって立っていた。
「「ローレライ!」」
「あー、今は《カンタビレ》ね」
にっこり笑うその男は第六師団長カンタビレであった。
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「…コーラル城?」
「目を覚ましたか『アッシュ』」
「ヴァン?」
見渡すと最近見たものよりいくらか綺麗な音機関の上に『ルーク』は横たわっていた。それに目の前の師であり上司であり敵であったヴァンデスデルカは記憶のものよりも若い。
「まだルークは眠っている。見に行くか?」
「なんでルークは寝てるんだ」
ヴァンの言葉に『ルーク』はいやアッシュは混乱する。ここはそもそも何時なのだろう?
「…『ルーク』何故『アッシュ』と言う名に疑問を抱かぬ?」
「………解らない」
本当は解っているが。それは彼や周りから7年間呼ばれ続けた名だからだ。
「まぁいい」
ヴァンはアッシュの背をぽんと叩いて付いてくるように促した。そういえば前にもこんな事があったなとアッシュは大分思考回路の戻ってきた頭で考えた。若いヴァン、崩れた場所の少ないコーラル城。これから弾き出される答えは実に簡単だ。
「(逆行してきたのか…)」
考え事をしながらヴァンの後ろを付いていくと、一つの部屋の前で止まった。ドアを開けるとアッシュは無性に逃げたくなるような衝動に駆られた。
「…師匠、この部屋の飾りは?」
「趣味だ」
知りたくなかったこんな趣味。アッシュはそう思った。が、よくよく考えればリグレットやアリエッタにあんな軍服を支給するような人間である。多少趣味が乙女で変態臭いのは否めないだろう。部屋は一面ピンクと赤そして白で統一され、子供1人分膨らんでいるキングサイズの天涯付きベッドには大きな大人がやっと抱えられるくらいのテディベア。ご丁寧にリボンまで着いている。
「…レプリカ…可哀相に」
「アッシュ何か言ったか?」
「別に」
アッシュとヴァンが漫才のようなやり取りをしていると、人の気配に気付いたのか、ベッドの膨らみがもぞもぞと動いた。
「……ぅー?」
目覚めたルークは起き上がって倒れたくなった。こんな部屋で寝てたら神経が侵される気がすると。
「目が覚めたようだなルーク」
ヴァンがベッドと近付いていく。アッシュも扉を閉めヴァンの後ろに続く。
「ルーク、アッシュだ」
「あー?」
「レプリカ…」
「あっしゅーっvv」
ルークはぎゅっとアッシュに抱き着いた。ルークが着ているのは生成りのロングTシャツだ。
「私は」
「…近寄んな。キモ髭」
アッシュに抱き着いていたルークが真顔でボソリと言った。ヴァンの頭の中で何かが壊れた音がした。つまりはブロークンハートな音だ。ヴァンはそのまま後ずさるとドアを凄い勢いで開けて泣きながら駆け出して行ってしまった。
「ルーク…だな?」
「アッシュだよね?」
「まーこれで役者は揃った訳だね」
扉の所から声がした。二人が振り向くとそこには飴色の光の屈折で紅にも緋にも見える髪と深海の色をした眼をもつ痩躯な男が寄り掛かって立っていた。
「「ローレライ!」」
「あー、今は《カンタビレ》ね」
にっこり笑うその男は第六師団長カンタビレであった。
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