気まぐれにNL・BLetc.健全から危ないモノまで。
今のとこメインはDMCとTOA。
「ルーク、ナタリア来てるぞ」
「わかった」
ルークは自室で猫のメシュティアリカを撫でているところだった。因みにあの後カンタビレが一匹だと可哀相だといってもう一匹連れて来た。そちらはヴァンデスデルカと名付けたが、ガイが顔をしょっちゅう反らしていた。そのうちゴールデンでも飼ってガイラルディアと付けてやろうかと言ったら泣いてやめてくれと言っていたので冗談だよと言って飼っていない。
「ルーク、お久しぶりですわね」
「あぁ、そうだな二週間ぶりか」
「あのお話しの続き、聞かせてくださるかしら」
「あの話?」
「うん、ガイ様華麗に参上な話し」
「どんな話しだ…」
ナタリアはルークがガイに嘘を付いているのに気付いてこの話をガイにはしたくないのだなと思った。掠われて戻ってきたルークはいくらか秘密主義の気がある。
「ガイこちらの花、活けていただけますかしら」
ナタリアはたまたま持ってきていた薔薇の花束をガイに渡した。女性恐怖症なガイはナタリアから花を受け取るのに四苦八苦していたが、なんとか受け取ると水場へと歩いて行った。
「ルーク、部屋に参りましょう?」
「そうだな」
ルークはガイにごめんと心の中で謝りならナタリアを連れて自室へと戻って行った。その頃ガイは、ルークのがこっそりナタリアの持ってきた薔薇に仕込んだ眠り薬に引っ掛かってへたりこんで眠っていた。
………………………………………………………………………
「姫は世界を救うため、実の父を討ちました。その後世界は犠牲を伴いながらでありましたが救われました…終わり…」
「ルーク…お姫様はその後どうなさいましたの?」
「立派な為政者になったって。国民からも慕われてて国のためにって凄い頑張ってた」
ルークは苦笑しながらそう言った。
「しかしそのお姫様は国王の実の娘ではなかったのでしょう?」
「思い出は本物だよ、ナタリア。例え実の娘でなくても一緒に過ごした日々は偽物なんかじゃない」
「思い出は…本物…」
ナタリアは呟くように言った。ルークはナタリアの耳元で囁く。
「ナタリア、今晩港までこっそり一人で来てくれないか?俺も何とか抜け出すから」
「解りましたわ」
ナタリアは頷くとルーク手製のケーキに手を付け凹んだ。王宮のシェフのものより美味しい。
「…そのかわりルーク、私に料理を教えていただけないかしら」
「解った」
ルーク的にもナタリアが料理が上手くなる事は大賛成だった。今後の為にも。
…………………………………………………………………………
「アッシュ、何のつもりだバチカルなどに連れて来て」
「グレースと待ち合わせをしている、バチカルで合流だと」
日も暮れ、夕日が水平線の彼方に消えた頃、バチカルの港に二つの影があった。アッシュとラルゴだ。アッシュは目立つ紅い髪を隠す為、黒い外套を羽織りフードを被っていた。
「アッシュ、待たせましたね…連れてきましたよ」
「ナタリア」
「ルーク…ですの?」
「いえ、彼は私の上司です。ルークの方も見てきたのですが、今日に限って警備が厳しくて」
ナタリアとグレースは連れだって港に来ていた。ルークは連れ出せなかったとグレースは苦笑する。アッシュはよく言う…と思ったがグレースがルークだとばれては元も子もない。どうやらルークはナタリアに全部話したらしい。といっても肝心な部分はグレースで説明したのだろう。
「ラルゴ、こちらへ。ナタリア様も」
グレースがラルゴとナタリアを呼ぶ。ラルゴの姿が街灯の明かりに照らされた。
「お父様…ですの?」
「…メリル…」
「お父様…私、幸せ者ですわね。だって私にはお父様が二人もいるんですもの」
ナタリアはラルゴに抱き着いた。ラルゴも恐る恐るナタリアの背に手を回す。幼い娘は小さく強く抱きしめては壊れてしまいそうだったからだ。
「私、お父様に話してみますわ。もしそれで駄目ならお父様、一緒にダアトへ連れていってはくださいません?」
「ナタリア…」
「メリルで構いませんわ」
ナタリアは笑っていた。ラルゴは少々苦い顔をしている。
「ラルゴ、私はもう暫くバチカルで調べ物があるので後数週間バチカルに留まっていただきます」
「ヴァンには言ってある。俺は別件でエンゲーブに用があるから今からカイツールに向かうが」
「お父様、お願いです」
グレース、アッシュ、ナタリアから頼まれ、ラルゴは押し黙る。どのみちグレースから留まれと言われればそれは任務扱いなので留まらなければならないだろう。
「解った、留まろう」
「ありがとうございます、ラルゴ」
「ありがとうございます、お父様」
ナタリアはもう一度ぎゅっとラルゴを抱きしめた。
「ナタリア様、間もなく見張りが参ります。もうそろそろ戻らなくては。ではアッシュ、ラルゴを宿まで案内してください。私はナタリア様をお送りしてきますから」
「解った」
『気を付けろよ、ルーク』
『そうする。あとアッシュ、最近リグレットの様子が変だから見張っといて』
『あぁ』
グレースはナタリアの手を握るとバチカルの夜の闇に姿を消していった。
「アッシュ、お前とグレースは何故メリルの事を知っている」
「死人に口はねぇよ」
アッシュは皮肉な笑いを浮かべてラルゴを連れて宿へと向かったのであった。
Next→キムラスカ・バチカル宮殿内
・説明長い…
「わかった」
ルークは自室で猫のメシュティアリカを撫でているところだった。因みにあの後カンタビレが一匹だと可哀相だといってもう一匹連れて来た。そちらはヴァンデスデルカと名付けたが、ガイが顔をしょっちゅう反らしていた。そのうちゴールデンでも飼ってガイラルディアと付けてやろうかと言ったら泣いてやめてくれと言っていたので冗談だよと言って飼っていない。
「ルーク、お久しぶりですわね」
「あぁ、そうだな二週間ぶりか」
「あのお話しの続き、聞かせてくださるかしら」
「あの話?」
「うん、ガイ様華麗に参上な話し」
「どんな話しだ…」
ナタリアはルークがガイに嘘を付いているのに気付いてこの話をガイにはしたくないのだなと思った。掠われて戻ってきたルークはいくらか秘密主義の気がある。
「ガイこちらの花、活けていただけますかしら」
ナタリアはたまたま持ってきていた薔薇の花束をガイに渡した。女性恐怖症なガイはナタリアから花を受け取るのに四苦八苦していたが、なんとか受け取ると水場へと歩いて行った。
「ルーク、部屋に参りましょう?」
「そうだな」
ルークはガイにごめんと心の中で謝りならナタリアを連れて自室へと戻って行った。その頃ガイは、ルークのがこっそりナタリアの持ってきた薔薇に仕込んだ眠り薬に引っ掛かってへたりこんで眠っていた。
………………………………………………………………………
「姫は世界を救うため、実の父を討ちました。その後世界は犠牲を伴いながらでありましたが救われました…終わり…」
「ルーク…お姫様はその後どうなさいましたの?」
「立派な為政者になったって。国民からも慕われてて国のためにって凄い頑張ってた」
ルークは苦笑しながらそう言った。
「しかしそのお姫様は国王の実の娘ではなかったのでしょう?」
「思い出は本物だよ、ナタリア。例え実の娘でなくても一緒に過ごした日々は偽物なんかじゃない」
「思い出は…本物…」
ナタリアは呟くように言った。ルークはナタリアの耳元で囁く。
「ナタリア、今晩港までこっそり一人で来てくれないか?俺も何とか抜け出すから」
「解りましたわ」
ナタリアは頷くとルーク手製のケーキに手を付け凹んだ。王宮のシェフのものより美味しい。
「…そのかわりルーク、私に料理を教えていただけないかしら」
「解った」
ルーク的にもナタリアが料理が上手くなる事は大賛成だった。今後の為にも。
…………………………………………………………………………
「アッシュ、何のつもりだバチカルなどに連れて来て」
「グレースと待ち合わせをしている、バチカルで合流だと」
日も暮れ、夕日が水平線の彼方に消えた頃、バチカルの港に二つの影があった。アッシュとラルゴだ。アッシュは目立つ紅い髪を隠す為、黒い外套を羽織りフードを被っていた。
「アッシュ、待たせましたね…連れてきましたよ」
「ナタリア」
「ルーク…ですの?」
「いえ、彼は私の上司です。ルークの方も見てきたのですが、今日に限って警備が厳しくて」
ナタリアとグレースは連れだって港に来ていた。ルークは連れ出せなかったとグレースは苦笑する。アッシュはよく言う…と思ったがグレースがルークだとばれては元も子もない。どうやらルークはナタリアに全部話したらしい。といっても肝心な部分はグレースで説明したのだろう。
「ラルゴ、こちらへ。ナタリア様も」
グレースがラルゴとナタリアを呼ぶ。ラルゴの姿が街灯の明かりに照らされた。
「お父様…ですの?」
「…メリル…」
「お父様…私、幸せ者ですわね。だって私にはお父様が二人もいるんですもの」
ナタリアはラルゴに抱き着いた。ラルゴも恐る恐るナタリアの背に手を回す。幼い娘は小さく強く抱きしめては壊れてしまいそうだったからだ。
「私、お父様に話してみますわ。もしそれで駄目ならお父様、一緒にダアトへ連れていってはくださいません?」
「ナタリア…」
「メリルで構いませんわ」
ナタリアは笑っていた。ラルゴは少々苦い顔をしている。
「ラルゴ、私はもう暫くバチカルで調べ物があるので後数週間バチカルに留まっていただきます」
「ヴァンには言ってある。俺は別件でエンゲーブに用があるから今からカイツールに向かうが」
「お父様、お願いです」
グレース、アッシュ、ナタリアから頼まれ、ラルゴは押し黙る。どのみちグレースから留まれと言われればそれは任務扱いなので留まらなければならないだろう。
「解った、留まろう」
「ありがとうございます、ラルゴ」
「ありがとうございます、お父様」
ナタリアはもう一度ぎゅっとラルゴを抱きしめた。
「ナタリア様、間もなく見張りが参ります。もうそろそろ戻らなくては。ではアッシュ、ラルゴを宿まで案内してください。私はナタリア様をお送りしてきますから」
「解った」
『気を付けろよ、ルーク』
『そうする。あとアッシュ、最近リグレットの様子が変だから見張っといて』
『あぁ』
グレースはナタリアの手を握るとバチカルの夜の闇に姿を消していった。
「アッシュ、お前とグレースは何故メリルの事を知っている」
「死人に口はねぇよ」
アッシュは皮肉な笑いを浮かべてラルゴを連れて宿へと向かったのであった。
Next→キムラスカ・バチカル宮殿内
・説明長い…
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